急性期在宅医療とは

急性期在宅医療とは

日本では超高齢社会が進行し、高齢者救急医療における「出口問題」が深刻化しています。
救急搬送された高齢者の方は、病気の治療が終了しても、入院による身体機能の低下により、住み慣れた自宅への退院が困難になるケースが少なくありません。
高齢者の入院が長期化すると、ご本人の生活の質が低下するだけでなく、病床の逼迫や医療費の増大を招き、日本の医療における大きな課題の一つとなっています。
一方、米国では「在宅入院(Hospital at Home)」という概念が確立されており、入院によるデメリットが大きい方、入院が必要でありながら希望しない方、または入院継続が困難な方に対し、在宅での治療管理を行う仕組みが整っています。
このモデルを参考にし、2024年4月より大阪市で訪問診療クリニックを開設し、急性期在宅医療を実践しています。身体機能や認知機能の低下、院内感染など、入院治療に伴うリスクを最小限に抑えながら、住み慣れた自宅で標準的な治療を受けられる体制を提供しています。

医療チームによる診療

当クリニックでは、医師に加え、主担当の診療看護師(NP)や救急救命士がチームを組み、救急対応・急性期治療が可能な体制を整えています。医療専門職が連携し、迅速かつ適切な診療を提供することで、在宅でも質の高い医療を実現します。

診療看護師(NP)

診療看護師(NP)は、看護師経験を積んだ後、大学院で医学・診療に関する高度な教育を受け、日本NP教育大学院協議会の認定を受けた専門職です。医師との協働のもと、診察、検査・治療プランの立案、処置、療養指導、社会調整などを行い、在宅診療の大部分を担います。これにより、患者さんが安心して在宅療養を継続できる環境を提供します。

救急救命士

当クリニックには、病院のER(救急外来)で経験を積んだ救急救命士が在籍しています。患者さんからのホットライン対応、状態悪化時の初期対応・調整を行い、在宅における救急・急性期診療の場面で幅広い役割を果たします。急変時にも迅速に対応し、必要に応じて医師やNPと連携しながら適切な医療を提供します。 当クリニックの医療チームは、それぞれの専門性を活かしながら、患者さんの生活に寄り添った医療を提供します。どのような状況でも、安心してご相談ください。

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