急性期在宅医療とは

急性期在宅医療とは

高齢者の入院医療においては身体機能・認知機能の悪化、社会的孤立などの弊害が高率に認められ、入院の契機となった疾患よりも大きな問題となることが少なくありません。またこうした入院医療の弊害は入院期間が長くなれば長くなるほど顕著です。
急性期病院では、病気は治療されても入院による身体・認知機能の低下により、自宅に退院し元の生活に戻ることができない患者さんが数多くいらっしゃいます。
急性期病院にとっては、疾患治療後に自宅や療養病院・介護施設などへスムーズに退院させることが、高齢患者さんの入院診療の最大の課題といっても過言ではありません。
しかし、患者さんにとっては、療養病院や介護施設は元の生活とはかけ離れており、必ずしも幸せな生活につながるとは限りません。また入所調整のため入院期間が延長し、より弊害が顕著となることも考えられます。
そこで、解決策の一つとして考えられるのが急性期在宅医療です。


急性期在宅医療(Acute Care at Home)とは「患者が自宅にいながら、入院と同等の急性期医療を受けられる体制」のことを指します。
従来、入院が必要であった患者さんを自宅で治療することにより、早期離床・早期リハビリが自然と進み、前述の入院医療における弊害は最小化されます。また住み慣れた自宅で治療・療養することにより、せん妄は起こりにくく認知機能は保たれます。
急性期在宅医療は日本ではあまりなじみがなく比較的新しい試みですが、欧米を中心に海外ではすでに実践されており、様々な研究で死亡率を上昇させることなく、入院期間短縮、医療費削減、せん妄や院内感染症の低下、6か月後の施設入所率の低下、患者さんの満足度向上、心理的ストレスの軽減などが示されております。
当院では各在宅医療事業所、多職種と連携し、積極的に急性期在宅医療を行っており、病気をただ治療するのではなく、患者さんの幸せに資する医療を日々心がけています。

医療チームによる診療

当クリニックでは、医師に加え、主担当の診療看護師(NP)や救急救命士がチームを組み、救急対応・急性期治療が可能な体制を整えています。医療専門職が連携し、迅速かつ適切な診療を提供することで、在宅でも質の高い医療を実現します。

診療看護師(NP)

診療看護師(NP)は、看護師経験を積んだ後、大学院で医学・診療に関する高度な教育を受け、日本NP教育大学院協議会の認定を受けた専門職です。医師との協働のもと、診察、検査・治療プランの立案、処置、療養指導、社会調整などを行い、在宅診療の大部分を担います。これにより、患者さんが安心して在宅療養を継続できる環境を提供します。

救急救命士

当クリニックには、病院のER(救急外来)で経験を積んだ救急救命士が在籍しています。患者さんからのホットライン対応、状態悪化時の初期対応・調整を行い、在宅における救急・急性期診療の場面で幅広い役割を果たします。急変時にも迅速に対応し、必要に応じて医師やNPと連携しながら適切な医療を提供します。 当クリニックの医療チームは、それぞれの専門性を活かしながら、患者さんの生活に寄り添った医療を提供します。どのような状況でも、安心してご相談ください。

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